6月6日「法学基礎問題」配信分のメッセージ

「刑法」学習上の注意点(17)
〈3〉「共犯と錯誤」★★★
◇共犯における錯誤の問題も、原則として、単独犯に対する錯誤論を応用することで解決される(○)
◇Aを殺害する旨の共謀をしたが、実行担当者がBをAと誤認してBを殺害した。共謀者全員に殺人罪の共同正犯が成立する(○)
→法定的符合説
◇強盗の共謀者の一人が、その実行に際し、他の者と意思の連絡なしに婦女を強姦した場合、共謀者全員が強盗強姦罪の責任を負う(×)
→異なった構成要件間の錯誤の場合、構成要件が重なり合う限度で、共同正犯の故意が認められる
→強盗罪と強盗強姦罪では強盗罪の限度で重なり合う