1月8日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ

こんにちは。水野です。

刑訴法〈1〉
次は、刑事訴訟法上の捜査の端緒についての記述であるが、誤りはどれか。
(1)告訴・告発は、明白に犯罪事実を告げ、はっきりと犯罪の訴追を求めるという意向が出ているものでなければならない。
(2)親告罪の告訴は、検察官が起訴するための条件であるから、それ以前の捜査は警察官として行っても差し支えない。
(3)告訴については、代理人による告訴もあるが、自首については、代理人による自首はない。
(4)警察が捜査した結果、犯人がだれであるかが分かって指名手配を受けてから名乗り出てきた場合も、自首となる。
(5)検視は、変死者又は変死の疑いのある死体を対象としており、その死亡が犯罪によるものであることがだれの目にも明らかであるときは、現場検証などの捜査活動が開始されるべきであって、検視を行う必要はない。

⇒「捜査の端緒」の主要なものは、刑事訴訟法に定められている。告訴、告発、自首、検視などであるが、これらは出題頻度も高く、意義・要件等の正確な知識が要求されている。
正解(4)
(4)誤り。
→自首といえるためには、(a)当該犯罪事実が全く捜査機関に知られていないか、又は(b)犯罪事実は捜査機関に知られているが、その犯人がだれであるかまだ捜査機関に知られていないこと、が必要
(1)正しい。
→告訴・告発は、捜査機関に犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示であることでは共通
(2)正しい。
親告罪の告訴は、訴訟条件(起訴条件)にすぎず、捜査の条件ではない
(3)正しい。
→刑訴法240条は「告訴は、代理人によりこれをすることができる」と定めるが、この規定が自首の場合の規定である245条で準用されていない
(5)正しい。
→検視の対象となるのは、「変死者」と「変死の疑いのある死体」である

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はじめての行政法 (有斐閣アルマ)

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行政法

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