1月13日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ
こんにちは。水野です。
刑法〈2〉
次は、「未必の故意」が認められる場合を挙げたものであるが、正しいのはどれか。
(1)古物商が持ち込まれた品物が「これはもしかして盗品であるかも知れない」と思いながらも、敢えて利益をあげるために、これを買い取る行為。
(2)暴力団組員が、対立する組の組長に対し「往生せい」と申し向けながら、心臓めがけてけん銃を発射する行為。
(3)狩猟中、猪と思って発砲したところ、人を射殺してしまった行為。
(4)腹立たしさの余り、Aに石をぶつけてやろうと思い投石したところ、近くにいたBに当たり負傷させる行為。
(5)暴力団組員の甲は、人里離れた野原でけん銃の試し打ちをすることを思い立ち、「人に当たれば死ぬだろうが、ここならだれにも当たる心配がない」と思って発砲したところ、たまたまハイキングに来ていた乙に当たり、死亡させてしまう行為。
⇒確定的故意と未必の故意を、具体的事例を通じて区別し理解しておくことは重要である
正解(1)
(1)正しい。
→未必の故意とは、犯罪事実の実現を可能なものと認識し、これを認容している場合をいう
(2)誤り。
→確定的故意、すなわち犯罪事実の実現を確定的なものと認識し、これを認容している場合である
(3)誤り。
→猪であると認識し、人であるとの認識がないから、故意の問題ではない
(4)誤り。
→錯誤の問題
(5)誤り。
→「ここならだれにも当たる心配はない」と思っているから認容がない
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