1月12日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ

こんにちは。水野です。

行政法〈2〉
次は、条例についての記述であるが、誤りはどれか。
(1)条例は、議会が議決し、地方公共団体の長が公布する。
(2)条例は、自主法としての性格を有するから、個別的な法律の委任が無くても、住民の権利・自由を制限し、義務を課すことができる。
(3)条例は、その地方公共団体の事務に関して制定できるのであるが、国が実施すべき事務についても制定できる。
(4)条例は、国法秩序と調和したものでなければならないから、法律及び命令に反することはできない。
(5)法律の規定により、一定の事項について条例に委任している場合があるが、この場合、条例で制定できる範囲はその委任の限度に限られる。

⇒条例については、条例の意義、制定手続、規定事項、限界、条例と罰則について広く出題されているから、これらについて簡潔に整理しておくと有効である
正解(3)
(3)誤り。
→条例で制定できる事項は、地方公共団体の事務に関してである(地方自治法14条1項)
(1)正しい。
→条例の制定は議会の専決事項(地方自治法96条1項)、長が公布する(16条1項、2項)
(2)正しい。
→条例は地方公共団体自治権に基づく自主法であり、議会によって民主的に制定されるから、法律に準じたものとされている
(4)正しい。
条例制定権は「法律の範囲内」で認められるものであり(憲法94条)、「法令に違反しない限りにおいて」制定することができる(地方自治法14条1項)
(5)正しい。
→委任条例で制定できる範囲は、委任の趣旨・目的など、委任の限度に限られる

http://syounin.com/

事例から刑法を考える (法学教室Library)

事例から刑法を考える (法学教室Library)

たのしい刑法 第2版

たのしい刑法 第2版