1月15日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ

こんにちは。水野です。

今日から、論文問題を出題します(週1問)。解説は、携帯電話の画面を考慮し、必要最小限度にせざるを得ません。ただ、簡潔な答案構成を頭に入れ、試験会場でそれを膨らませて答案を書く、というのは有効な勉強方法であると確信しています。

論文問題 憲法〈1〉

国際化した社会環境の中にあって、従来から在留する者を含め、我が国に居住あるいは滞在する外国人が多くなっているが、それにともない外国人による犯罪の増加、外国人の選挙権・公務就任権などの問題が生じている。
憲法で保障されている基本的人権と外国人との関係について述べなさい。

答案構成例
1.外国人の基本的人権の保障
2.外国人に保障される人権
3.外国人に保障されない人権

1.外国人の基本的人権の保障
(1)外国人の人権享有主体性
→外国人にも、権利の性質上適用可能な人権規定は、すべてに及ぶ
(2)保障される理由
→人権は、人が生まれながらに有している普遍的権利
日本国憲法は、国際協調主義に立つ
2.外国人に保障される人権
(1)精神的自由権
→原則として保障されるが、政治活動の自由は、我が国の政治に影響を及ぼすものは制限される
(2)経済的自由権
→原則として保障されるが、国家政策の観点から、特定の職業への就業や土地取得の制限あり
(3)人身の自由
→最も基本的自由であり、外国人にもそのまま保障
3.外国人に保障されない人権
(1)社会権
→各人の所属国によって保障されるべき権利であり、当然に外国人に保障されるものではない
(2)参政権
ア選挙権
(ア)国政選挙
→国政の選挙権は国民主権の原理に基づいて認められる権利であり、外国人には保障されない
(イ)地方公共団体の選挙
→外国人に認めるか否かは立法政策に委ねられている
公務就任権
(ア)国籍条項
日本国籍必要
(イ)公権力の行使等以外の職種
→これらの職種については、国や地方公共団体の判断で外国人でも任用可
(3)入国の自由
→外国人には保障されない(国際慣習上、国家の裁量)

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憲法 第四版

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憲法

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