2月1日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ

こんにちは。水野です。

憲法〈5〉
次は、司法権についての記述であるが、誤りはどれか。
(1)下級裁判所の裁判官は、内閣が任命し、その任期は10年とし、再任されることができる。
(2)特別裁判所は設置することができないし、行政機関は終審として裁判を行うことはできない。
(3)裁判公開の原則が憲法で定められているため、裁判は公開しなければならないが、裁判官全員一致があった場合には、対審は、すべて公開しないで行うことができる。
(4)違憲審査権は、下級裁判所にもある。
(5)裁判官の懲戒処分は、行政機関が行うことはできない。

⇒「司法権」の分野の出題は、条文そのもの知識があれば解ける問題が多数を占める。憲法76条、78条、79条1項、80条、81条は要注意である。
正解(3)
(3)誤り。
憲法82条1項(原則)ー裁判の対審及び判決の公開
憲法82条2項(例外)ー対審の非公開
憲法82条2項ただし書(例外の例外)ー絶対公開
(1)正しい。
憲法80条1項前段
(2)正しい。
憲法76条2項
(4)正しい。
憲法81条は「最高裁判所」と規定するから、下級裁判所には違憲審査権はないとも解釈できる
下級裁判所も事件を解決するのに必要不可欠である限り、司法権の行使に付随して、当然に違憲審査権を行使できる
(5)正しい。
憲法78条後段
→懲戒の権限は、司法府の自主性を尊重して裁判所自身に与えられており、行政機関による懲戒はできない
立法権による懲戒もできない

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憲法 第四版

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別冊ジュリスト No.186 憲法判例百選1

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