2月3日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ

こんにちは。水野です。

刑法〈5〉
次は、予備罪が成立する行為を列挙したものであるが、誤りはどれか。
(1)婦女を強姦すべく、婦女を縛り上げるためのロープを携行して、暗がりの公園をはいかいし、婦女を物色する行為。
(2)強盗の目的で、凶器を携え目的地に向けて出発する行為。
(3)ズボンのベルトでタクシーの運転手の首を絞めあげ、その売上金を強奪する目的でタクシーに乗車して、その機会をうかがいながら運転させる行為。
(4)金品の強奪に使用するため、出刃包丁、懐中電灯を買い求め、これを携えて徘徊する行為。
(5)自動車強盗をする目的で、けん銃、実包を携帯して、自動車を物色しながら徘徊する行為。

⇒予備罪のある犯罪は、整理しておく必要がある。国家的法益に対する罪では(1)内乱予備、(2)外患予備、(3)私戦予備、である。社会的法益に対する罪では(1)放火予備、(2)通貨偽造等準備、である。個人的法益に対する罪では(1)殺人予備、(2)身代金目的略取等予備、(3)強盗予備、である。

正解(1)
(1)誤り。
強姦罪には予備罪を罰する規定はない
(2)正しい。
→強盗予備罪は、強盗の実行を決意し、その着手の準備をすること
→目的地に到達したこと又は到達後強盗の機会をうかがうことは必要ない
(3)〜(5)正しい。
→強盗予備に当たるかどうかは、強盗の決意の存在を客観的に認識できる外形的動作があり、かつその行為が強盗の実行に直接役立つかどうかを基準に判断される

http://syounin.com/

刑法判例百選1総論(第6版) 別冊ジュリスト189

刑法判例百選1総論(第6版) 別冊ジュリスト189

刑法判例百選2各論(第6版) 別冊シ゛ュリスト190 (別冊ジュリスト)

刑法判例百選2各論(第6版) 別冊シ゛ュリスト190 (別冊ジュリスト)