2月23日「今日の模擬試験」配信分のメッセージi

こんにちは。水野です。

行政法〈8〉
次は、警察の責務と活動についての記述であるが、誤りはどれか。
(1)警察の活動は、その責務の範囲内で行わなければならない。
(2)警察の責務の遂行に当たっては、その権限を濫用することは許されない。
(3)法律の規定に基づく権限の行使は、その法律の趣旨・目的にそって行わなければならず、他の目的のために権限を行使してはならない。
(4)警察の活動は、国民の権利、自由を全く制限しない場合であっても、個別の法律の根拠が必要である。
(5)警察の責務の遂行に当たっては、不偏不党かつ公平中正でなければならない。

警察法2条は、警察官の行う警察活動の一般的な根拠となる規定である。警察の活動は、本条に定める責務の範囲内で行わなければならない。

正解(4)
(4)誤り。
→警察活動のうち、国民の権利・自由を強制的に制限するものは、法律に具体的に規定された場合に限られる
→それ以外の行為については、警察法2条の責務の範囲内であれば、法律の具体的規定がなくても行うことができる
(1)正しい。
警察法2条2項
→警察活動は、国民の権利・自由に影響を与えることがあるので、「責務」の範囲でのみ活動すべきとされている
(2)正しい。
警察法2条2項
→警察責務の遂行に当たって、その権限を濫用してはならないという当然のことを確認的に規定する
(3)正しい。
法治主義の原理から、問題文の「目的外権限行使の禁止」が導かれる
(5)正しい。
警察法2条2項
→偏った職務執行が行われることのないように命じている

(警察の責務)
第2条 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。
2 警察の活動は、厳格に前項の責務の範囲に限られるべきものであつて、その責務の遂行に当つては、不偏不党且つ公平中正を旨とし、いやしくも日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあつてはならない。

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行政法

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はじめての行政法 (有斐閣アルマ)

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