3月9日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ

こんにちは。水野です。

行政法〈10〉
次は、警察許可についての記述であるが、誤りはどれか。
(1)警察許可は、一般に禁止されている行為を行う自由を回復させるものであるから、その禁止は、解除することができる相対的禁止であるが、絶対的警察禁止とされる行為については、許可はあり得ない。
(2)警察許可の例としては、建築許可、質屋営業の許可、自動車運転免許等がある。
(3)許可すべき事由があるにもかかわらず許可を拒むことは、違法の行為である。
(4)警察許可は、新たに法律上の権利を設定するという性格において公物使用権の特許(道路法)と同じである。
(5)警察許可を受けた者は、警察許可を受けてした行為であることを理由として、それから生じた損害の賠償を拒否することはできない。

⇒出題される頻度が高い。意義・効果の確認は不可欠である。

正解(4)
(4)誤り。
→警察許可の効果は、一般に禁止されている行為を行う自由が回復されるだけで、新たな権利が付与されるのではない
→これに対して、道路の占有が許可された場合(道路法32条)などの公物使用権の特許は、特定人に対して新たに法律上の権利を設定する行為である
(1)正しい。
→警察許可は、一般に禁止されている行為を行う自由を回復させるものであるから、その禁止は解除することができる相対的禁止でなくてはならない
→飲酒運転などの絶対的禁止行為については、警察許可はあり得ない
(2)正しい。
(3)正しい。
→行政機関は、法定の要件を満たし、具体的な障害が生ずるおそれがないときは、許可すべき拘束を受ける
(5)正しい。
→警察許可の効果は、一般に禁止されている行為を行う自由を回復させるだけで、私法上の権利関係に影響を及ぼすものではない

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はじめての行政法 (有斐閣アルマ)

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ケースブック行政法 第3版 (弘文堂ケースブックシリーズ)

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