1月26日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ

こんにちは。水野です。

刑法〈54〉
次は、窃盗罪の成否についての記述であるが、誤りはどれか。
(1)他人に対し暴行中、たまたま相手方が落とした財布の中から金員を領得した場合は、暴行罪と窃盗罪を構成する。
(2)3日間の旅行後には返還するつもりで、知人方の自動車を勝手に持ち出し旅行に出た行為は、窃盗罪を構成する。
(3)他人から預かり保管中の鍵のかかったカバンから、在中の衣類を取りだして売却した行為は、窃盗罪ではなく横領罪を構成する。
(4)郵便配達人が、配達中の現金在中の封書全体を領得した行為は、窃盗罪を構成する。
(5)服のポケットから封筒をすり盗ったところ、その中身が全く金銭的価値のない紙片であった場合は、窃盗未遂罪となる。

⇒財産罪からの出題は、窃盗・強盗・詐欺が中心であり、他の犯罪と比べると、これらの出題数は圧倒的に多い。本問でも問われているが、窃盗罪で押さえておくべきポイントは、客体である「他人の占有する他人の財物」における占有の概念、不法領得の意思(使用窃盗)、さらに、本問では問われていないが、窃取行為の着手時期・既遂時期などである。

正解(3)

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刑法基本講義―総論・各論

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たのしい刑法 第2版

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