5月13日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ
こんにちは。水野です。
論文問題 刑法〈18〉
〔未成年者拐取罪〕
甲女は、デパートの休息所において、A女から生後4か月の嬰児の監視を依頼されたが、結婚後、子どもに恵まれなかったなどの理由から預かった嬰児を自分の子どもとして育てようと考え、A女の隙を見て嬰児を抱き去った。しかし、デパートから10キロ離れた甲女の自宅に帰った後、現に犯している罪の重大さに気付き、最寄りの交番に「捨てられていた。」と届け出て嬰児を警察官に引き渡した。この場合、甲女の刑責はどうか(ただし、虚構犯罪の申出についての軽犯罪法違反の点を除く)。
⇒未成年者拐取罪の成立要件を、刑法224条の文言にそって挙げれば、(1)未成年者を、(2)略取・誘拐すること、である。しかし、これで答案を構成しようとすると、「客体」や「故意」などの説明が落ちてしまうおそれがある。したがって、特に、刑法各論の各犯罪は、主体・客体・行為・故意などの要素に分けて整理しておく方が実践的であると思う。
答案構成例
1.未成年者拐取罪の意義
2.未成年者拐取罪の要件
3.事例の検討
4.結論
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