6月10日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ

こんにちは。水野です。

論文問題 刑法〈19〉
〔競売入札妨害罪〕
甲町の町会議員A、Bの両名は、甲町が行う小学校の改築工事に関し、同町の教育委員会の決議に基づき、同町の町長C、同町議会議長Dとともに4名で協議し、(1)同工事は、指名競争入札の方法によって業者に請け負わせること、(2)工事の予定価格を1500万円とし、予定価格に合致した者か、予定価格に最も接近した価格で入札した者を落札者とすること、を定めた。
その後、A及びBは、両名の支援者である建築業者Eに、この入札予定価格を内報した。その結果Eは、この入札に際して予定どおりに入札し、他の6名の業者に優先した落札者と決定された。
A、B及びEの刑責とその根拠について述べなさい。

⇒本問の事例を読んで、これは談合罪の問題ではないかと思った人も多かったと想像できます。しかし、談合罪は、偽計・威力の手段を用いない、自由取引による談合に限られ、偽計・威力を手段とする場合は、競売入札妨害罪に当たると解されていることに注意してください。

答案構成例
1.競争入札妨害罪の意義
2.競売・入札
3.行為
4.故意
5.事例の検討
6.結論

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刑法総論講義 第5版

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刑法各論講義 第4版

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