3月2日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ

こんにちは。水野です。

刑法<59>
次は、違法性阻却事由についての記述であるが、誤りはどれか。
(1)ある行為につき、それが構成要件に該当しながら、なお、違法性がないとされる場合を類型的に分類、整理したものを違法性阻却事由と呼んでいる。
(2)現行刑法は、一般的な違法性阻却事由として、法令又は正当な業務による行為、正当防衛、緊急避難、さらに自救行為などの社会的相当行為を定めている。
(3)正当防衛とは、不正の行為により、正当な利益がまさに侵害され、又はされようとしているときに、その利益を保持するために行う行為をいう。
(4)緊急避難とは、切迫した利益の侵害であって違法性のないものに対し、利益保護のために行う行為をいう。
(5)自救行為とは、正当な利益を保全するのに公権力の発動を求める余裕がなく、遅滞なく保全のための行動に出なければ権利が実質的に失われてしまう状況にあるときに、自ら直接に行う権利保全行為をいう。

⇒「違法性阻却事由」からの出題では、正当防衛の成立要件、正当防衛と緊急避難との比較が頻出問題である。他の違法性阻却事由についても、本問のように横断的に問われる場合もあるので、それぞれの意義・概念は憶えておく必要がある。

正解(2)

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刑法基本講義―総論・各論

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たのしい刑法 第2版

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