2月9日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ

こんにちは。水野です。

刑法〈56〉
次は、共犯に関する事例であるが、AとBの刑事責任が同一と認められるのはどれか。
(1)A、B、Cの3人は、窃盗をすることを共謀し、Y方に侵入したが、Aは後悔してひそかに抜け出した。その後、BとCは、Yに気づかれたため、殴りつけて気絶させ、金品を奪った。
(2)AとBは、Y方に侵入して窃盗を共謀し、AがY方の1階を、Bが2階をそれぞれ分担して物色中、BがYに気づかれたため、Bは居直り、Aには黙ってYを縛り上げて金品を奪った。
(3)AとBは強盗を共謀し、共同でYに暴行を加えた。しかし、途中からAは殺害してでも金品を奪おうと決意し、Bに相談することなくYを絞め殺した。
(4)AとBが、Yを殺害することを共謀し、二人して待ち伏せていたが、BがYの隣にいたZをYと間違えて殺害してしまった。
(5)Aは、BにYを殺害することを教唆し、更にBに凶器として自分の日本刀を貸し与えた。Bは、この刀でYを殺害した。

⇒「共犯」からの出題は、共同正犯をはじめとする「共犯」のそれぞれについて、その意義や要件を抽象的に問うもの、具体的事例で問うものとが半々である。頻出分野でもある。本問では、「共犯と錯誤」、「共犯からの離脱」を中心に、その知識・理解が問われている。抽象的知識が、具体的事例でどのように展開されるのかを理解してほしい。

正解(4)

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