2月11日「今日の模擬試験」配信分のメッセージ

こんにちは。水野です。

刑訴法〈6〉
次は、刑事訴訟法上の検視についての記述であるが、正しいのはどれか。
(1)検視とは、人の死亡が犯罪に起因するものであるかどうかを判断するため、五官の作用により死体の状況を見分する処分をいう。
(2)検視は、犯罪の嫌疑の存在を前提とするものであるから、捜査自体であり、単なる捜査の端緒ではない。
(3)検視の対象は、変死者のみである。
(4)検視の権限は、本来、検察官及び司法警察員が有する。
(5)検視に当たっては、令状なしに人の住居へ立ち入り、身体の外表検査、所持金の調査、さらに死体の解剖等を行うことができる。

⇒捜査の端緒の分野では、告訴に関する問題が多く出題されているが、検視も無視できない。「検視の意義」、「行政検視との関係」、「検視の対象」、「令状主義との関係」などは整理しておくべきである。

正解(1)
(1)正しい。
→刑訴法229条による検視は「司法検視」と呼ばれる
(2)誤り。
→検視は、犯罪の嫌疑の有無を発見するために行われるもので、捜査自体ではなく、捜査の端緒である
(3)誤り。
→検視の対象は、「変死者」と「変死の疑いのある死体」である
(4)誤り。
→検視は検察官の権限
司法警察員が行うのは代行検視
(5)誤り。
→検視には令状を必要としない
→検視には129条(検証と必要な処分)が準用されていないから、死体の解剖を行うことはできない

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刑事訴訟法 (法律学講義シリーズ) 第5版

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刑事訴訟法 第3版 (有斐閣アルマSpecialized)

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